小説

『重力ピエロ』

『重力ピエロ』(新潮文庫)/著者:伊坂幸太郎 作中の台詞を借りて云うならば、『本当に深刻なことは、陽気に伝えるべき』――という物語。…かな? これまで、『オーデュポン〜』『ラッシュ〜』『陽気なギャング〜』と読んできて、また伊坂幸太郎の別の引き出…

『まほろ駅前多田便利軒』

『まほろ駅前多田便利軒』(文春文庫)/著者:三浦しをん お恥ずかしながら私にとって、これが初めての三浦しをん作品です。あちこちの読者レビューを見かけて、面白そうだなーと興味を覚えていた時、たまたま本屋で見かけたので何となく購入してみただけだ…

『陽気なギャングが地球を回す』

『陽気なギャングが地球を回す』(祥伝社文庫)/著者:伊坂幸太郎 うん、面白い。面白かった。こういうの結構スキです♪ テンポが良くて小気味いいクライムコメディで、すごく読み易いし分かり易い。ので、わりと冒頭からスンナリ入り込め、頑張らずとも、さ…

『向日葵の咲かない夏』

『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫)/著者:道尾秀介 これは、かかってたオビに、2009年版の「このミス」第一位、というアオリがあったので、ただ興味を覚えて何の前情報もなく購入したもの。なので、購入した時点では、この著者の名前すら知りませんでした…

『妖怪アパートの幽雅な日常』1

『妖怪アパートの幽雅な日常』1(講談社文庫)/著者:香月日輪 予備知識一切ナシの状態で読んだので、思いのほか泣けて泣けてビックリしました。じんわ〜り心にくる、ハートフルで温かい、良いお話。それに、なんといっても読み易い。講談社文庫、なんてい…

『妖怪アパートの幽雅な日常』2

『妖怪アパートの幽雅な日常』2(講談社文庫)/著者:香月日輪 うーんと…1巻に比べて、2巻は随分ブッ飛んだなあ主人公? というカンジ? 相変わらず、ほのぼのでハートフルでイイカンジな雰囲気ではあるんですが…だって、まさか主人公まで魔術書を操る魔…

『ラッシュライフ』

『ラッシュライフ』(新潮文庫)/著者:伊坂幸太郎 そっか…伊坂幸太郎作品は時間ある時に一気読みしないと充分に面白さが味わえないんだな…。――ということを、読了2冊目にして早々と覚りました(^_^;) きっと私だけかもしれないんですが、前作『オーデュボ…

『空中ブランコ』

『空中ブランコ』(文春文庫)/著者:奥田英朗 相変わらずの面白さ。1冊目の『イン・ザ・プール』に引き続き、ノリよく軽くサックリ一息に読めてしまいました。1冊目同様、この本も短編集っぽくなってて1冊に5話収録されているんですけど。この物語には…

『町長選挙』

『町長選挙』(文春文庫)/著者:奥田英朗 今回は…なんか1話分が長くなったっぽい? 前2冊は、1冊に5話収録されてましたが、この本は4話。これまで2冊読んで既に伊良部先生の素っ頓狂な言動にも小慣れてきている所為もあるのか、ちょっとでも1エピソ…

『イン・ザ・プール』

『イン・ザ・プール』(文春文庫)/著者:奥田英朗 これは、思わず“表紙買い”してしまった一冊。前々から、このプールのブルーもインパクトあって目を引かれてたんですけど、なおかつ、同じようなデザインの表紙で何冊か並んでたものだから。ナンダロウ? …

『オーデュボンの祈り』

『オーデュボンの祈り』(新潮文庫)/著者:伊坂幸太郎 あえて分類するとしたならば。…やっぱ“ファンタジー”の部類に入るのかな、これは? 現代日本を舞台にしているようでいて、現代日本から隔絶され閉鎖された離島を舞台にした、ちょっと日常にはありえな…

『史伝 新選組』

『史伝 新選組』(光文社時代小説文庫)/著者:三好徹 これは、新選組に関係した人物からの視点で新選組を語る、みたいなカンジの短編小説。…だろうとは思うのですが。ぶっちゃけ、そんなに小説ってカンジは受けなかった。タイトルの『史伝』って通り、ホン…

『幕末剣客伝』

『幕末剣客伝』(双葉文庫)/著者:津本陽 タイトルにある「幕末」そして「剣客」という単語、また表紙絵にあるダンダラ模様の浅葱色羽織り、その2つに惹かれて思わず購入。――結果、その2つにとてつもなく騙されたような気がしてならない一冊…(-_-;) いや…

『七姫幻想』

『七姫幻想』(双葉文庫)/著者:森谷明子 これは面白い! 歴史スキー、特に古代〜中古あたりの歴史スキーなら、もう文句なく面白いと思います! タイトルにある『七姫』とは、たなばたの七姫――織女の七つの異称である「秋去姫(あきさりひめ)」「朝顔姫(…

『幕末新選組』

『幕末新選組』(文春文庫)/著者:池波正太郎 この物語を平たく端的に表してみるなれば、“永倉新八一代記”ってなとこでしょうか。ご存知、新選組二番隊組長である永倉新八を主人公に、彼の幼少期から晩年までを綴った物語。“ご存知”とはいいながら、しかし…

『夜は短し歩けよ乙女』

『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)/著者:森見登美彦 あちこちでものすごく読者数やレビュー数が多い人気作品であるのを目にし、どんだけ面白い本なんだ? と、興味本位で購入。――でも、やはり評判に偽り無し! いやはや、ホント楽しいです。読んでるあち…

『虚空の旅人』

『虚空の旅人』(新潮文庫)/著者:上橋菜穂子 まったく…読めば読むほど世界が広がっていくんだから。ホントわくわくしてしょーがない★ 今回は、これまでの主人公だったバルサが一切登場せず、チャグムが主人公で進む物語。タイトルも“守り人”ではなく“旅人…

『闇の守り人』

『闇の守り人』(新潮文庫)/著者:上橋菜穂子 『精霊の守り人』の続編である今作は、バルサが故郷カンバルへと帰るところから始まる物語。新ヨゴからカンバルへと舞台(国)が移ったことで、またガラッと違った雰囲気。全く別の世界観が新たに提示されたよ…

『夢の守り人』

『夢の守り人』(新潮文庫)/著者:上橋菜穂子 今回は、主人公はバルサ…というか、タンダとトロガイ師が中心で進む物語…かな? 特に、トロガイさんの若い頃のエピソードが出てくるとは驚きでした。あのひとに若い頃なんて無いと思ってた(笑) また、広がり…

『薄紅天女』

『薄紅天女』(TOKUMA NOVELS Edge)/著者:荻原規子 『空色勾玉』『白鳥異伝』と読んできたからには、これを読まずにいらりょーか! とばかりに、イキオイのまま着手。…とはいえ、長いので読了まで数日かかっちゃいましたがね(^-^;) 今回は、また時代が移…

『白鳥異伝』上下巻

『白鳥異伝』上(TOKUMA NOVELS Edge)/著者:荻原規子 前作『空色勾玉』を読んでしまったら、やはりコレも読まずにいられません! ってことで、これまた久々ーに再読。舞台も移り変わって、神代から今度は大和時代。やっぱり古代史スキーには設定からして…

『空色勾玉』

『空色勾玉』(TOKUMA NOVELS Edge)/著者:荻原規子 おもむろに『古事記』とか、そこらへんの日本神話を読みたくなった時、何となくこの作品を思い出し、しまっていたのを引っ張り出して久々ーに再読。…やっぱ何度読んでも、この作品の世界観はハマるなあ★…

『精霊の守り人』

『精霊の守り人』(新潮文庫)/著者:上橋菜穂子 これを読むより先にマンガの方を読み終えていたので、そっちでイメージがついていたのか、異世界FTにしては、わりとスンナリその世界観に入り込むことが出来ました。やはり絵のイメージって大きいです。有り…

『ダ・ヴィンチの愛人』

『ダ・ヴィンチの愛人』(集英社文庫)/著者:藤本ひとみ 『逆光のメディチ』を改題したものと書いてあったので、そういや高校時代に図書館で一度読んだっきりだなー…と、つい懐かしくなって購入。で、久々の再読となったワケですが。――やはり久々に読んで…