『夜は短し歩けよ乙女』


 『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫)/著者:森見登美彦


あちこちでものすごく読者数やレビュー数が多い人気作品であるのを目にし、どんだけ面白い本なんだ? と、興味本位で購入。――でも、やはり評判に偽り無し! いやはや、ホント楽しいです。読んでるあちこちでプッって吹き出してしまいます。あの独特の文体と使う言葉のチョイス、そして、なんか別世界へ誘ってくれるかのごとき荒唐無稽なシチュエーションに立ちまくったキャラ設定。そこにセンスと神を感じます。ハマるとツボりますね。逆に、合わない人にはトコトン毛嫌いされてしまうことでしょうが。でも私は好きです。ふわふわ〜としたカンジで好きです。巻末の解説を描かれた羽海野チカさんの絵で、ふわふわ〜としたマンガで読んでみたいなあ…とも思いました。子供の頃に大好きだった絵本のような質感のある、シミジミ良い作品でした。