『ララピポ』


 『ララピポ』(幻冬舎文庫)/著者:奥田英朗


コレをどうやって映画化したんだろう? よもやR-18? …と真っ先に考えてしまったくらい、全体的にエロに偏った作品でした。でも面白かったけどね。連作短編集ということで読みやすかったし、読み進めていくごとに、最終的には一話目に帰結していく構成とか、素直に面白いなあと思えたしね。とはいえ、エロ業界と人間の暗部を見せつけられてしまったようで、素直に楽しんで読むことができなかったのも事実です。若干、身につまされるような気分になったのはナゼだろう? 私も所詮ダメ人間、ということで共鳴しちゃったのかしら? と思うだに素直に楽しめない自分がいます。――いずれにせよ、何らかの問題作であることに違いはないのではないか、なんて思ったりも。