『ばけらの!』


 『ばけらの!』(GA文庫)/著者:杉井光


ライトノベル業界(に限らず出版業界全般)には詳しくないので何とも言えないが…作家がこんな化け物だらけだったら、さぞ楽しいだろうな、と。そう素直に思えた一冊。ハイ、とても面白かったです。主人公がライトノベル作家で、作家仲間はみんな化け物(一部陰陽師)、という設定でまず「おおっ!?」と読む気を掴まれ。妖怪やら幽霊やらが住人だったり管理人だったりするアパートとかは、設定自体は他にもよく見かけるけど、さすがに作家というのは初めてです。そして読み進めていくうちに、個性あふれる化け物キャラたちに癒され、和ませられて、最後にはホロリとさせられました。意図的にさりげなくメッセージが込められてたのかもしれないけど、自然って大切だよね、と、妙にシンミリしてしまったりも。全体的な雰囲気が意外にもノスタルジックだったせいもあるのかな? あと、短編連作っぽい体裁も読みやすかったです。
とりあえずこの巻で決着はついてはいますが…既に続きが出てるようなので、そのうちそちらもゼヒ読んでみたいと思います。


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