『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』


 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(電撃文庫)/著者:伏見つかさ


読み終えてしみじみ「ええ話や」って思いました。本当に、過言じゃなくコレ“兄と妹の良い話”なんですよね。ひょんなことから妹の隠していた秘密を兄が知ってしまって、半ば強制的に“人生相談”を受けるハメになって、…云々と書いてあった紹介文通りのストーリーで、最後まんまと“良い話”に落ち着いてくれるんです。近所のオバチャンじゃなくても、読み終えたらこう言いたくなります。「まあ、いいお兄ちゃんね」、って。自分とは相容れない趣味嗜好を否定せず向き合う姿勢のお兄ちゃん、ステキすぎる。ホントこういうお兄ちゃんがいたら妹としては幸せだろうな。…だが、幼馴染み地味子に対する扱いはヒドイと思うぞ?(苦笑) 文章も、言葉の使い方とかテンポもよくて、飽きずに最後までサクッと読み進められるライトさが良かったですね。面白かった、こりゃ人気あるのも分かるわ、ってな一冊でございました。まだ何冊も続いているようなので、機会があったら読んでみたいです。――でも…ぶっちゃけたら、これ続けたら蛇足んなるんじゃね? とも思う…(-.-;)


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