『幻想綺帖』一


 『幻想綺帖』一(ソノラマコミックス 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)/著者:波津彬子


これぞ“タイトルに偽りなし!”ってものでしょう! 『幻想綺帖』――この一冊にこれほど相応しいタイトルなんて、ほかに無い。この作品は、古今東西の幻想的な物語を作者が漫画化したものを数編集めた作品集なので、波津彬子オリジナルストーリーでは無いです。でも、どの物語も波津彬子カラーが強くて、この作者のオリジナルストーリーにも思えてしまう。それくらい、どの物語も作者の絵と相性バツグンで、違和感なく読めました。やはり幻想的な物語を描かせたら、この作者の右に出るものはいないですね。波津彬子ファンでなくても、ちょっと不思議なな物語が好きな人には、読んで損は無い一冊ではないかなと。それに加えて、装丁がものすごく素敵! なので、まさに“宝物”になりそげな一冊でもあります。オススメ★