『ざ・ちぇんじ! 』全2巻


ざ・ちぇんじ! (第1巻) (白泉社文庫) 『ざ・ちぇんじ!』1(白泉社文庫)/著者:山内直実、原作:氷室冴子


昨今の私の中の“平安ものにハマッちゃってるんです”フィーバーに乗じて購入。ご存知、あの『なんて素敵にジャパネスク』のゴールデンコンビの、初の平安もの。こっちは愛蔵版が出てないので、文庫版で購入。やはり氷室冴子の原作に山内直実の絵は相性がいいんだなー★ 『なんジャパ』同様、安心して読めますね♪ そして実はコレ、昔『なんジャパ』にハマってた頃あたりに読んだような気はするんですが…なのに内容全然覚えていなかったので(滝汗)、今回ががほぼ初読になります。でも、『なんジャパ』に負けず劣らず、すごく面白かったー! ところどころ、展開に“それちょっとさすがに無理じゃね?”ということはあるものの、そんなの全く気にならないくらいに面白いんです! 内容を端的に言えば、男らしい姫君と女らしい若君が、本来あるべき人生を掴むまでの物語、まあ、よくありそげな“入れ替わりもの”、てなとこでしょうか。ですが、それが平安の貴族社会を舞台にするとこんなに面白くなっちゃうんだー!? と、まさに開眼したカンジになります。また、それが原作者による丸っきりの創作でなく、原典というかモデルというか? にした古典『とりかえばや物語』があるというから、さらに驚きですよね。昔の人って楽しいこと考えるもんだなー…というか、今も昔も人間の考えることって変わらないものだ、ってことか? ――ともあれ、とにもかくにもコレはオススメ! 特に『なんジャパ』が好きな方なら尚更、楽しめること請け合いですね! 決して読んでも損は無いと思います。ゼヒお試しあれ♪


ざ・ちぇんじ! (第2巻) (白泉社文庫) 『ざ・ちぇんじ!』2(白泉社文庫)/著者:山内直実、原作:氷室冴子


読み進めながらつくづく、…そこが面白いとはいえ、綺羅(姉)を「なんでコイツこんなバカなんだろう」と思っていたものでしたが。最終的に、一番の大バカ者は宰相中将だなあと、しみじみ。また、帝も愛すべきバカですね。この帝がいなければこの物語も動かなかったワケだし。なんだかんだあるごとにバカバカ思いつつも、でも決して嫌いじゃなかったかも。バカキャラだけでなく、この作品に出てくる登場人物は、皆なんか憎めないんですよねー。皆同じくらいダイスキ♪ ――とはいえ、アタシの贔屓は確実に綺羅(弟)ですけどねッ★(^▽^;)


【関連本】
ざ・ちぇんじ!〈前編〉―新釈とりかえばや物語 (1983年) (集英社文庫―コバルトシリーズ) ざ・ちぇんじ!〈後編〉―新釈とりかえばや物語 (1983年) (集英社文庫―コバルトシリーズ)