『海街diary 1 蝉時雨のやむ頃』


 『海街diary 1 蝉時雨のやむ頃』(フラワーズコミックス)/著者:吉田秋生


TVで放映してた映画『ラヴァーズ・キス』を観てたら、無性に原作が読みたくなって…でも、もう手元に無いので(T-T) とりあえず今手元にある吉田秋生作品、ってことで、これを久々に再読してみました。ちょうどいいことに、この作品も『ラヴァーズ・キス』と同じ世界の話、なんですよね。2作品に共通する登場人物がいて、舞台も同じく鎌倉で。でも時間軸的には、『ラヴァーズ・キス』の少し前くらい…に、なるのかな? とはいってもこの話は、恋愛モノではなく、どっちかといえばヒューマンドラマ。賑やかで個性豊かな三人姉妹と腹違いの妹との出会いから紡がれる、人間同士の心のつながりを描いていく物語。――こういう、吉田秋生さんの描く人間味あふれる物語の雰囲気が、私は大好きです。切なくてあたたかくて、無性に泣きたくなってくる。いいなあ…って想いがジンワリと自分の中に沁み込んでいくみたいになる。面白さ…というトコロでは、ハードボイルド系な『BANANA FISH』や『YASHA』ほどのインパクトはありませんが。しかしこの作品は、それに優るとも劣らない、後からジワジワくる良作、だと思います。まぢオススメ★


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