『ZERO』6


 『ZERO』6(小学館文庫)/著者:やまざき貴子


ようやっと完結。後半へと物語が進むにつれ、ただでさえ難解なストーリがさらに輪をかけて難解になっていくし、少女マンガでこの作者のキレイな絵だからこそ読める、っていう、痛かったりエグかったりグロかったりする場面も多々増えてくけど、それでも最終的には上手いこと綺麗に纏めたなあ、って感がひとしお。全編を通して人を殺したり殺されたりも多いから、“12天”の仲間も1人減り2人減りしていって…そりゃ痛くて切なくて悲しくてやりきれなさばかりが募る、ってなモンだけど、そこをヘコたれずにここまで読み続けてよかった、って素直に思える、読了感サワヤカなラストでした。生き残った者たちの未来あふれる前途が目に浮かぶようで、なんかちょっとホロリとしました。やはりこの作品は、最初から最後まで纏めて読まなくちゃ充分に面白さが堪能できない作品、かもしれないですね。時間がある時にでも、ゼヒ一気読みしてみてください★


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