『ZERO』1


 『ZERO』1(小学館文庫)/著者:やまざき貴子


『ZERO』自体は、かつて単行本で途中まで読んでいたこともあったのですが……とはいえ、もうかれこれ何年ぶり? ってくらいゴブサタ。やっぱコミック発刊ペースを待ってると、そのうち忘れてくものですよねー…(汗) ですが、文庫版が出るってことは本編既に完結したってことだろうし、それならたぶん定期に発行されるだろうから忘れることもなさそう、という目論見のもとで(苦笑)、改めて文庫版で再購入することにしました次第。――そんなこんなで、久方ぶりに読み返してみれば、やっぱこれホント面白い! 序盤から、いかにも“これから壮大に物語が展開されていくぞー”って雰囲気マンマンで謎だらけ。かつ、少々複雑で難解な部分も多々あります。とはいえ、さすがベテラン作家の力量というものか、それでも物語は始まってすぐからハイスピードで動き出し、読者をぐいぐい惹き付けてくれちゃって離さない。連載当初から作者が、単行本として纏められることを念頭においていたものか、だいたい単行本1冊分の分量あたりで物語に一段落つくんですが…なので、おそらく単行本2冊分の分量がある文庫版だと、ちょうど中盤あたりで一旦ひと段落つくカンジですね。なんですが、それでも、いわゆる“引き”が上手いのか、ひと段落ついても“もっと”って思ってしまうんですよ。一息ついても、ホント続きが気になってムズムズするったらないのです。やっぱコレは、一気に読むからこそ面白い、って部分もあるかもしれません。新しい巻が出るたびに最初から一気に読みたくなる…というより、小難しいから間をおいてしまうとたぶん読み返さないと分からなくなるかも?(汗) 少しでも小難しいのが苦手な人には…あとSFジャンルも苦手な人には、あまりオススメできないけど。そうでなければゼヒ! ハマればこの世界観やみつきになること請け合いです!


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