『機巧童子ULTIMO』1


 『機巧童子ULTIMO』1(ジャンプコミックス)/著者:武井宏之、原作:スタン・リー


初読後は、ちょっとヤヤコシイし小難しいかな? とは思ったものの。やはり“それでこそ”というもので、初読をふまえて読み返してみれば、深くてナカナカ面白い。ヒトコトで言ってしまえば“機巧童子同士のバトルもの”になるんだろうが、それを軸とした、機巧童子の主人となる人間側の欲に塗れたバトル、とも、とれなくもない。そこに、「究極の善」である機巧童子ウルティモを得た主人・大和が、そういった人間たちとどのように対峙していくのか…今後の展開に期待が持てます。でも、そこはあの武井宏之氏ですから。そこらの陳腐なヒューマンストーリーにはせず、ちょっとひとひねりした、でも皆が納得できる結末へと、導いてくれることに期待したいです。